【検証】東京➡︎仙台 徒歩の旅〜人間が究極に追い込まれた時に欲する物〜

約5年前の残暑が残る東京区世田谷。

 

 

 

僕は草津で出会ったとある友人宅に身を潜めていた。

 

 

 

借金は返し終わったが贅沢な暮らしをする余裕もなく、最後の給料振込みの日を待ちに待っていたそんなある日。

 

 

 

給料日まであと5日、その日が来たらバスの予約を取って地元の秋田に帰ろうと思っていたのだが、何故だか急に行動を起こしたくなったのだ。

 

 

 

 

待ってても手に入るお金、でもこの待ってる時間が勿体無い。

 

 

 

 

なので、僕は東京から仙台まで歩くことを選んだ。苦く切ない、だけども最高の思い出の詰まる第二の故郷、仙台へ。

 

 

 

 

は?その時間の方が勿体無いだろ!と思う方もいるだろう。

 

 

 

 

たしかにその通り。時間の無駄である。

 

 

 

 

その時の僕は馬鹿だった。クソだった。ただの「旅人」って言葉がカッコいいと思い込んだうわべだけの人間。

 

 

 

 

下手な高校サッカー部がロナウジーニョのユニフォームを着て練習してるような格好から入る人間だった。

 

 

 

 

でもまずは行動を起こす、それがとんでもない勇気であるってことを理解して欲しい。恥ずかしながらロナウジーニョのユニフォームを着てグラウンドを走り回る勇気を。

 

 

 

 

 

 

前置きが長くなってしまったので、実際の行動内容は少し省略して書こうと思う。

 

 

 

 
まずは世田谷を日が暮れた涼しい夜に出発した。iPhoneのマップアプリだけを頼りに北へ北へと、、、(地図的には常に上へ)

 

 

 

 

そして重いバックパックのおかげですぐに汗だくに。

 

 

 

 

この時はまだバックパックの中はほとんど服だけ。何度も下着だけ残して全部ゴミ箱に捨てようとした。むしろ下着だけ残しても酷いことになるからいっそのことバックパック全部を、、、なんて。

 

 

 

 

とりあえずマップアプリ的には指で50回ほどスクロールしたぐらい歩いた。

 

 

 

 

そしてあまり人がいない公園へ続く階段に、座り込み、そして仮眠。

 

 

 

 

 

 

ふと目が覚めると朝日が上がり、清々しい東京のはずれの田舎に僕はいた。

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さて、今日中に宇都宮まで歩いてしまおうと、肩の痛みを我慢して歩き続けること3分。

 

 

 

 

 

カップラーメンが出来上がるまで待ってる時間って長いよね?

 

 

 

 

うん。

 

 

 

 

その長ーーーーーい3分を歩いた先に、木の陰に隠れた自転車を発見。

 

 

 

 

そこに立ち止まる自分にびっくりした。

 

 

 

 

「おい、お前、3分前まで歩いて宇都宮へ行こうと決意したじゃないか!!」

 

 
『いやいや、肩の痛みがハンパないんだって!自転車にカゴが付いてるし少しは早く着けるかも!』

 

 

「だからといって人様の自転車を盗むなんて犯罪だよ犯罪!」

 

 

『だってほら!鍵が付いてないし、木の陰にあるから誰かが捨てたんだよきっと!』

 

 

「まぁ決めるのはお前だ、おれはこれ以上何も言わない。」

 

 

 

 

自分の心の声との格闘に勝ち、

 

 

 

 

僕は、

 

 

 

 

僕は、、

 

 

 

 
自転車を盗難してしまった。

 

 

 

 

その時の僕は人間以下の存在だったのかもしれない。

 

 

 

 

だけども重いバックパックをカゴからはみ出る感じで上に乗せ、肩が楽になっていざ自転車の旅へ!!!

 

 

 

 

頭の中は尾崎豊!!流れた曲は「15の夜」♫

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盗んだ自転車で走りだす〜♫

 

 

 

 

 

 

 

 
ガタンっガタンっガタンっガタンっ!!!

 

 

 

 

ん?!

 

 

 

 

なんかケツが凄く痛い!

 

 

 

 

あれー?砂利道かなー?いやー、しっかり整備されたコンクリートだなー。

 

 

 

 

ガタンっガタンっガタンっガタンっ!!!

 

 

 

 

ケツ痛っ!!!

 

 

 

 

この定期的にやってくるガタンっガタンっの感じ。

 

 

 

 

そうです、みなさん体験済みの方もたくさんいらっしゃるかと思います。

 

 

 

 

タイヤの空気が入ってませんでした。むしろ穴が空いててパンクした自転車でした。

 

 

 

 

誰かが故意に捨てた自転車を盗難し、少し心の痛みが軽くなったと同時に、恥ずかしさとケツの痛みが僕を襲った。

 

 

 

 

そんな盗んだ自転車で、カゴにバックパックを乗せたまま、僕はゆっくりと歩き出した。

 

 

 

 

 

 
宇都宮 9pm

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餃子の匂いをすーっと嗅ぎつつ、今まで何も食べていないことに気付く。

 

 

 

 

だけどもお金はない。賑やかな駅前を抜け、もう少し先へと歩きだす。

 

 

 

 

途中コンビニの公衆電話の陰で携帯を充電、マップアプリに頼り切ってる僕は、携帯の充電がなくなったらそこで終わり。こまめにコンビニに寄っては公衆電話の陰で充電を繰り返した。

 

 

 

 

集合住宅地のど真ん中の公園の滑り台に体をはめ込み、少しの仮眠。

 

 

 

 

蚊に刺され、体の痒さに耐え切れず目が覚めた。

 

 

 

 

ここからはずーっと上を走る新幹線か何かの線路沿いにひたすら歩く。

 

 

 

 
そして遂にやってきた。

 

 

 

 

東北、福島に入る最大の山道。

 

 

 

自転車のカゴにバックパックを乗せていると前が重くなり、山を登ることが困難なため、バックパックを背負い、約4時間かけて歩道を歩いた。

 

 

 

 

歩道と言ってもこんな道を歩いて通る人なんていないのか、脇の木々が歩道を塞いでいたり、土砂崩れの跡が残っていたり。

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ようやく下りになったけど、もう歩ける体力なんて残ってなかった。

 

 

 

 

このままここで日が暮れても熊に襲われてそれこそ終わり。

 

 

 

 

迷ったあげく、今まで温存させておいた最終秘密兵器

 

 

 

 

 

 

「パンクした自転車」

 

 

 

 

を召喚した。

 

 

 

 

ケツを上げて立ち漕ぎ状態!!

 

 

 

 

イケーーーーーーー!!!

 

 

 

 

マグナムトルネーーーーード!!!

 

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目の前に歩道から飛び出た木々の壁!!

 

 

 

 

一旦スピード緩め、現状確認だっ!!

 

 

 

 

 

 

カチャ、、カチャ、、、

 

 

 

 

あれ??

 

 

 

 

スピードが緩まらない!?

 

 

 

 

もしやっ!?

 

 

 

 

減速機能のオーバーヒート!?(ただのブレーキの故障)

 

 

 

 

やばいぞっ!!

 

 

 

 

このまま木々の壁に突入する!?

 

 

 

 

飛べ!!!!マグナーーーム!!!

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ズババババババババババーーーーーーーガタンズバンスパーーーーン!!!

 

 

 

 

 

飛べることなく木々の壁に突っ込み、、、目の前が真っ暗に。(ただ目をつぶってただけ)

 

 

 

 

気がつくと壁を抜け、何が起こったかわからないけど無傷で止まっていた。

 

 

 

 

ブレーキが壊れていたのに止まっていたのは、、

 

 

 

 

タイヤに大量の枝が挟まり、タイヤの回る機能がなくなり、ゴムとアスファルトの摩擦で止まったのだ。

 

 

 

 

僕はかろうじて無傷、ダメージジーンズが更にダメージを受けてボロボロになったぐらいで済んだ出来事。

 

 

 

 

機能が停止した東京の防犯登録ナンバーの自転車を、

 

 

 

 

福島に置いて、クタクタな体で歩きだす。

 

 

 

 

もし、

 

 

 

 

もしも、壊れて修理しようと思って、鍵もかけず、木の陰に放置していた自転車の持ち主が、警察に盗難届けを出したら、

 

 

 

 

とんでもない場所に、とんでもない状態で捨てられているのでごめんなさい。

 

 

 

 

福島に着くまで約3日。その間何も食べずに歩き続けた。

 

 

 

 

もうお腹と背中がくっついてもおかしくない状態。

 

 

 
餓死寸前。

 

 

 

 

その時、福島にいる仙台で知り合った友達をふと思い出し、助けの連絡をした。

 

 

 

 

腹が減って死にそうだ。

 

 

 

 

コンビニの外でグッタリと座り込み、友達を待つ。

 

 

 

 

なんとか場所を伝え、車で迎えにきてくれた。

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神だ。

 

 

 

 

女神だ。。。

 

 

 

 

何が食べたい?と聞かれ、

 

 

 

 

僕はこう言った。

 

 

 

 

『甘いものなら何でも。』

 

 

 

 

友達はそのまま郡山の駅まで送ってくれ、ミスタードーナッツを奢ってくれた。

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元気を取り戻し、

 

 

 

 

仙台に到着し、僕の冒険はそこで終了。

 

 

 

 

人間が究極に追い込まれた時に欲する物。

 

 

 

 

それは間違いなく金欲、性欲、物欲なんかより、

 

 

 

 

糖分だった。

 

 

 

 

僕はその時かなりの糖分を取ったので当分甘いものはいらなくなったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

徒歩距離 約350㌔
自転車走行距離 約5㌔

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大山 慎矢

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